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2009/10/08

ラストワンマイル 楡周平著

ユーザー宅から最寄の局舎までのネットワーク引き込み手段、のことではなく、、「物流のラストワンマイル=運送業者」の生存競争を描いた経済小説です。
企業間(B to B)や企業とエンドユーザー(B to C)とを結ぶ役回りを担う運送業は、全ての産業にとって重要な足回りを支える要であるにもかかわらず、下請産業に甘んじている。では、運送業者自らがB to Cのビジネスマッチングを行ってしまえばどうか、と作者が目をつけたその着想が面白い。

大口顧客から次々と運送料値下げか契約打ち切りを迫られる中、大手IT企業から突きつけられた理不尽な値下げ要求に、遂に宅配業界の一課長がIT企業に対抗するべく新たなビジネスモデルを考案、というわくわくするような始まり。
IT企業(=楽天市場)のようなショッピングポータルに対抗し、運送会社があらたなポータルサイトの立ち上げを企画。さらに、そのIT企業が買収攻勢をかけているTV局を巻き込んだ一大ビジョンへと発展する。。熱い男たちの苛烈な闘いの行方に、一気読み確実、爽快な小説です。
また、楽天のTBS買収やライブドアのニッポン放送買収騒動、郵政とクロネコヤマトの熾烈な競争など実際に起こったことをうまくモチーフにしているので、イメージも湧いてきやすい。

楡周平氏は「Cの福音」に代表されるようなハードボイルドの新鋭旗手と思っていましたが、高杉良や真山仁などにもはまっている私には、分かりやすさが際立っていて面白かった。今度は遡って「再生巨流」を読もう~

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